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川の氾濫 住民に伝わらず、千葉の記録的大雨
台風21号に伴う記録的な大雨で大きな被害が出た千葉県。川が氾濫したという情報が、住民に伝わっていなかったという声が相次いであがっています。どういうことなのでしょうか? 今月25日。千葉県を襲った記録的豪雨。長柄町では町内を流れる一宮川が氾濫し、2人が死亡しました。町は、この日の午前10時に避難準備・高齢者等避難開始の情報を出し、午前11時半ごろに川の氾濫を消防団が確認していました。ところが、住民からはこんな声が・・・ 「どこどこが氾濫したという場所が細かく伝われば、どこが危険だとか、そういう内容がちょっとなかった」(住民) Q.氾濫したのはどうやって聞いた? 「いや、それは放送で聞かなかった。目で見て、流れてきて初めて2階に逃げました」(住民) “川が氾濫した”という情報は町から入ってこなかったというのです。長柄町では、氾濫を把握したあとも家の2階などへの避難を消防無線で呼びかけたものの、氾濫の発生自体を住民には伝えていませんでした。長柄町は取材に対し、「具体的な災害の発生は伝えるべきだったかもれない」としています。 そして、同じ一宮川が流れる隣の長南町でも・・・ Q.氾濫についても防災無線で周知していた? 「氾濫については防災無線とかでは周知していない。避難勧告とかそういう発令の方を優先して、(氾濫発生を)放送するには至らなかった」(長南町 土橋博美 総務課長) 流域面積が大きく、水位の予測が技術的に可能な川は「洪水予報河川」に指定され、氾濫が確認された場合は、国などが大雨警戒レベル5に当たる「氾濫発生情報」を発表します。しかし、中小の河川の多くでは、“氾濫した”という情報を住民にどう伝えるかは各市町村の判断に委ねられています。養老川が氾濫した市原市は、ツイッターなどで氾濫の発生を伝えていました。 専門家は、全ての河川を把握するのは難しいとしたうえで、自治体の対応についてこう指摘します。 「中小河川が堤防決壊・越流をした場合、なかなか対応は難しいと思います。ただ川があふれていますという情報は極めて深刻な情報ですから、具体的な情報を市町村が確認した場合、さまざまな方法で住民に伝達することは極めて重要なことだと思います」(静岡大学防災総合センター 牛山素行 教授)(30日17:16)…
情報元: TBS NEWS