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千葉 台風15号の爪痕が、特産品のビワにも影響

台風15号からは2週間が経過しましたが、千葉県の南房総市では、皇室にも献上されてきた特産品の深刻な被害も明らかになってきました。 23日も強い風への警戒が続く千葉。台風15号で大きな被害が出た南房総市の山間部へと向かうと・・・ 「木が道を塞いで、行けないんですよ」 「本当だ」(記者) 今も倒木が道をふさいでいて、この先にある農園にたどり着くことができません。 「これをどかさないと、このモノレールが使えないので」(鳴釜農園 鳴釜静夫さん) 収穫したものを運ぶトロッコのレールにも被害が。先に進めないため、別のルートから農園に向かうと・・・ 「もう、この辺も根こそぎ、向きによっては根こそぎ倒されて。(Q.これもみんなビワ?)これもみんなビワの木です」(鳴釜農園 鳴釜静夫さん) 根こそぎ倒されていたのはビワの木。根が浅いビワの木は風に弱く、深刻な被害を受けていたのです。こちらの農園では、全体の3割ほどが倒れてしまっていました。 千葉県は、全国で2番目の産出額を誇るビワの産地です。その9割を南房総市が占め、市内にある道の駅の名前も枇杷倶楽部。この店発祥のビワのソフトクリームは、多い日で1日に1000個を売り上げます。 南房総市のビワは明治時代から皇室にも献上されていて、町のシンボルとなっています。 しかし・・・ 「2、3割しかビワができない可能性がある。相当、被害を受けている」(道の駅とみうら枇杷倶楽部 鈴木賢二駅長) 被害にあった農園を経営する鳴釜静夫さん。 「みんなこの大きい木が倒れちゃって。(Q.木としては何年くらい?)30年近くなっている。(Q.農家を始めたころに植えた木ですか?)そうです」(鳴釜農園 鳴釜静夫さん) 25年前に父親が体調を崩したのをきっかけに、勤めていた会社を辞めて農園を継いだ鳴釜さん。母親と二人三脚で、毎年、およそ4万個のビワを収穫してきました。 「起こせるものだったら起こして、植えるよりも早いので」(鳴釜農園 鳴釜静夫さん) 鳴釜さんの直売所の屋根も、吹き飛ばされてしまっていました。南房総市のビワの被害は、まだ全容が把握できない状態です。 次の収穫は来年の5月から6月にかけて。鳴釜さんは、一刻も早く、復旧に向けて作業を進めたいとしています。 「お客さん待ってますので、少しでも、一つでも多く販売して、お客さんの笑顔を見たいです」(鳴釜農園 鳴釜静夫さん)(23日15:59)…
情報元: TBS NEWS