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【こどものチカラ】震災の海に届けたい五輪「金」
「こどものチカラ」です。東京オリンピックの新競技となるサーフィンで金メダルを目指す14歳の少女が、千葉県一宮町にいます。彼女には東日本大震災からの復興を願う強い思いがありました。 東京オリンピックの舞台となる千葉県一宮町。この海で、彼女は波を追いかけていました。 「一宮町に住んでいる中塩佳那です。中学3年生です。波があれば、ほぼ毎日入っています」 東京オリンピック・日本代表の有力候補である佳那さんは、先月、オリンピックまで2年のイベントで、こう宣言しました。 「オリンピック出て、金メダル取りたい」(中塩佳那さん) 世界の頂点を目指す佳那さん。学校では友達に囲まれ、笑顔が絶えません。そんな彼女にも「サーフィンが出来ない」と、思い悩むときがありました。生まれ故郷は仙台市。5歳で初めて波に乗り、夢中になりました。しかし、その翌年、東日本大震災が発生。家族や家は無事でしたが、慣れ親しんだ海は・・・ 「がれきがすごくて、ここでは入れないだろうなと」(佳那さんの母 中塩周子さん) 葛藤の末、父は仙台に残り、家族は千葉県一宮町へ移り住みました。母の献身的なサポートを受け、佳那さんは、全日本チャンピオンにまで成長したのです。今月5日、佳那さんの姿は“ふるさと”仙台にありました。幼いころ何度も通った、あの海です。離れて暮らす父も駆けつけました。 「震災で犠牲になった方も多い。その方のためにも頑張れ」(佳那さんの父 中塩義幸さん) 北日本サーフィン選手権。この大会は震災からわずか2年で開かれ、当時、“多くの命を奪った海”でのサーフィンに、さまざまな意見もあるなか、“人々が近づける海に戻したい”と続けられてきました。この日は天候が不安定で、試合が2時間以上も中断。けれども、彼女はいつにも増して集中していました。 「成長した姿を見せられたら」(中塩佳那さん) 「地元の人たちも頑張ってと言ってくれて、その分、優勝できて、貢献できたかな」(中塩佳那さん) “ふるさと”へ元気を届けたい、その思いを胸にオリンピックという夢に挑みます。(29日11:43)…
情報元: TBS NEWS