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千葉に難民のシェアハウス誕生、地域との共存を模索

難民受け入れに日本は消極的と指摘されますが、あるNPO団体が地域社会と難民が共に生きる方法を摸索し、「シェアハウス」という取り組みを始めました。  千葉県大網白里市。周囲に田畑が広がる一軒家でこの日、改修作業が行われていました。  「まず命を守るところ。でもその次に第二の人生の希望につながる、そんな家になったらと」(NPO法人「WELgee」代表・渡部清花さん)  渡部清花さん。難民が日本人とともに暮らせるシェアハウスを作ろうと、インターネットなどで出資を募り、今年2月空き家だったこの家を、代表を務めるNPOで購入しました。  言葉の壁や滞在施設の不足で、難民が住居を確保するのは簡単ではありません。一昨年、アフリカ・アンゴラから政府からの迫害をおそれて逃れてきた難民申請中の男性も、入管施設を出た後は住まいを確保できず、一時、モスクで寝泊まりしていました。今回、シェアハウスの住人の一人になります。  「ここでの生活で、私が本当に好きだった人々や自然とともにある生活を再び経験できると思う」(難民申請中のアンゴラ出身の男性)  去年、日本では2万人近くが難民認定を申請しましたが、日本政府が認定した難民はわずか20人。その閉鎖性は変わりませんが、渡部さんは、難民が地域との関わりを持つことで日本社会に変化を与えられると考えています。  「異なる人が暮らすことは“Uncomfortable(不快な)" というところから始まると思う。でもそれを、話し合いながら進められたらなと」(渡部清花さん)  1か月後、完成間近のシェアハウス。目を引くのは、地元の木材で作った巨大な「縁側」です。狙いは、近隣の目を意識した「見える化」です。  「(縁側を)これだけ広げると道の人から見える、何をしているか様子が分かると」(活動に参加した建築士・伊藤立平さん)  この日行われた「完成披露会」には伊藤さんのような建築士のほか、このプロジェクトにかかわった弁護士や救命士など様々な業種の人が参加しました。ただ、渡部さんたちが案内状を手渡すなどして参加を呼びかけていた地域の人たちの姿はありませんでした。  「こんなことをやっているってことを気にしてもらえるようになったらいいと思う」(渡部清花さん)  なかには、祝福のメッセージを伝えてきた住民もいたということです。シェアハウスを通じた難民と地域の新たな関係づくりは、スタート地点に立ったばかりです。(26日15:44)…

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情報元: TBS NEWS

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