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いちご全遺伝情報を世界初解読
<h2 class="detail" style="height:45px"><span>いちご全遺伝情報を世界初解読</span></h2> <div id="news_image_div"> <img alt="いちご全遺伝情報を世界初解読" src="1083295011_m.jpg" id="news_image" style="background: url('/lnews/201001/img/img_bg2.png') no-repeat scroll 0px 216px transparent; padding: 0px 20px 42px 0px; float:left;"> <img onclick="player('いちご全遺伝情報を世界初解読','1083295011_20131127114906.mp4');" src="/lnews/201001/img/play.png" style="position: absolute; left: 0px; top: 0px; cursor: pointer; margin-top: 53px; padding: 180px 9px 6px 345px;"> </div> <p> いちごの全ての遺伝情報を解読することに、千葉県の研究機関などのグループが世界で初めて成功し、「とちおとめ」や「あまおう」など各地で品種のブランド化が進む中で、品種改良を効率的に進められる成果として期待されています。<br> 木更津市の公益財団法人、「かずさDNA研究所」と千葉県農林総合研究センターなどの研究グループは農産物の遺伝情報の解読をおととしから共同で進めています。<br> 研究グループは、DNAを構成する塩基の配列を読み取る装置を使い食用のいちごについて遺伝情報の解読に取り組んだ結果、すべての情報の解読に世界で初めて成功したということです。<br> その結果、食用のいちごにはおよそ6億9800万対の塩基がありこのうち1億2300万対が遺伝子として働くことや野生のいちごとの比較を通して食用のいちごに特有の遺伝子も特定できたということです。<br> 研究グループは、甘さや赤い色の濃さなどに関わるとみられる遺伝子のリストを作成していて、交配した場合にいちごの実の大きさや甘さがどう遺伝するかも明らかにした上で、5年以内に品種改良の際の戦略作りに役立てたいとしています。<br> かずさDNA研究所植物ゲノム応用研究室の磯部祥子研究室長は、「品種改良が格段に進めやすくなる成果だ。<br> 日本のいちごは非常においしいが、さらに品質を高め、痛みにくい品種の開発が出来れば海外への輸出にも弾みがつく」と話しています。<br> <br> 【遺伝情報どう活用】<br> 農作物の品種改良では、2種類の品種を掛け合わせ、目的にあった性質を持つ苗の交配を繰り返すことで、新たな品種の開発が行われてきました。<br> 2種類の品種を掛け合わせてできた苗がどういった性質を持つかは、成長させて実際に実や葉ができてから病原菌への耐性や糖度などを測定したりして確認する必要があります。<br> このため品種改良には時間がかかり、農林水産省によりますと、最終的に新たな品種を開発するためには一般的にはコメで10年、野菜で12年から15年、そして、果物では20年ほどかかるとされ、品種改良にかかる時間の短縮が課題になっていました。<br> こうした中で、様々な植物の遺伝情報の解読が進み、その成果を有効に活用するための研究も続いています。<br> 農作物が実際に実や葉をつける前から遺伝情報を分析することで素早く性質を見極められることで効率的な品種改良ができると期待されています。<br> 今回のいちごの遺伝情報の解読では、食用のいちごに特有の遺伝子が特定され、千葉県の研究機関などのグループは、今後、代表的ないちごの産地の栃木県や福岡県などと協力して甘さや大きさ、病気への耐性などに関わる遺伝子の配列を特定した上で研究成果を共有したいとしています。<br> その上で、千葉県独自のブランドを開発し、他県に負けない品種の開発につなげたいとしています。<br> 千葉県農林総合研究センターの前田ふみ研究員は「品種改良で重要なのは交配する苗の特性を把握した上で選ぶ点で、それだけで長い時間がかかってしまう。<br> 遺伝情報の解読は大きな一歩になると思う。<br> 千葉県としても研究成果をもとに効率的に開発を進めたい」と話しています。<br> <br> 【品種改良続く背景】<br> 農作物の品種改良を巡っては、新たな品種を開発した人や団体の権利を守るため、種苗法に基づいて、「品種登録制度」がとられています。<br> 新たな品種として登録されると、開発者には、「育成者権」という権利が認められ、許可無しにはその品種の作物は栽培できなくなります。<br> 農林水産省によりますと例えば自治体が、「育成者権」を獲得した場合、公費で新たな品種を開発したという観点から、独占的に育成したり販売したりする権利をもつ自治体が許諾料を受け取るケースが多いということです。<br> ただ、「育成者権」には有効期間がありその後は自由に栽培できるようになります。<br> さらに農林水産省によりますと、いちごは消費者の甘さや大きさなどの好みが変化しやすいと言うことで、より競争力があり知名度の高いブランド品種として売り出せるいちごをつくりだそうと、新たな品種の開発が続いてきたということです。<br> たとえばいちごの生産量が日本一の栃木県が平成8年に品種登録した主力の「とちおとめ」は、2年前に育成者権が消滅しましたが、栃木県は、とちおとめを広く流通させて全国シェアを上げることを目指し許諾料を支払えば、別の地域で栽培してもよいという戦略をとっていました。<br> 後継として「スカイベリー」という品種が開発され、高級ブランド品として育てるため栃木県内での普及が図られています。<br> 一方、福岡県のいちごの主力品種として知名度が高い「あまおう」の名称は商標で、品種登録では「福岡S6号」となっています。<br> 県固有のブランドとして育てるため、福岡県以外では育苗や栽培が認められていません。<br> また加工品の分野も含めて商標としての永久的な権利を持つことでいちごの実にとどまらず、ブランド価値を高める取り組みが続いています。 </p> <p class="date">11月27日 11時43分</p> <ul class="menu"> <li id="sendarticle"></li> </ul> …
情報元: NHK